インビザラインに欠かすことが出来ない新しい歯型採りシステムです。

歯科医院で行う歯型採りといえば、従来まではペースト状の印象材をトレーに乗せたものをお口の中に入れ、少し待って歯型を採るというのが一般的でしたが、これには不快感や苦痛を感じるという人も少なくありませんでした。

アイテロ（iTero）はマウスピース矯正であるインビザラインシステムのために開発された新しい技術で、3Dスキャナーを使って歯型採りを行います。アイテロならば従来のように印象材を使う必要はなく、歯をスキャンをするだけで良いため、精密な歯型採りを快適に行なっていただくことが可能です。

かつてはインビザラインにおける歯型採りも従来の方法で行なっていましたが、この新しい歯型採りシステムであるアイテロが開発されてからは歯型採りが楽に快適に行えるようになっただけなく、治療もスピードアップし、より高い精度の治療を行うことが可能となりました。当院でもこのアイテロを導入することで、患者様には今まで以上に質の高い治療をリラックスして受けていただけるようになっております。

歯型採りの際、従来まではシリコンの印象材を使っていました。シリコンでもある程度の精度は実現出来ましたが、型が変形してしまうリスクがあったり、気泡が入ったり、型採りに失敗するとやり直さなければならなかったりというデメリットあったのです。3Dスキャンを用いるアイテロでは以上のような失敗は起こらず、誰が型採りをしても歯の細部に至るまで詳細に精密に歯の形の記録が可能です。これを可能にした新しいデジタル技術は、6000枚もの画像をたった1秒で撮影することが出来ます。歯型採りの精度が向上すればそれをもとにして作られるマウスピースの精度も高まるため、患者様一人ひとりによりフィットし、効果の高い治療を行うことが出来るのです。

シリコンの印象材が喉の方に流れてしまうこともある従来の歯型採りは、嘔吐反射を起こしてしまうなど辛い思いをされる方も少なくありませんでした。また更に、印象材がしっかり固まるまでの数分間は不快感を我慢しなければならなかったのです。3Dスキャンによって行うアイテロでの歯型採りでは、お口の中に印象材を入れる必要もないため、嘔吐反射や不快感に苦しめられることもなく快適に歯型採りを行なっていただくことが可能です。

アイテロによる歯型採りに必要な時間は上下で5～10分ほどと、従来の印象材を使った歯型取りとは比べ物にならないほどのスピーディーさです。

また更に、アイテロでは歯型採りだけでなく治療の流れもスピーディーなものとなります。アイテロでスキャンした歯型データはコンピューターに転送され、治療計画作成の後もデータはオンラインでアメリカにあるインビザライン本社工場に瞬時に送られるため、素早くマウスピース作製開始に取り掛かることが出来るのです。

従来までの方法では取った歯型をアメリカに輸送する時間がかかってしまっていたため、アイテロによって多くの時間を短縮することが出来ました。

アイテロでは光を当ててスキャンを行いますが、この光は放射線とは異なり体にとって安全で、照射量が増加したとしても身体への害がないため安心して型採りを行なっていただけます。

また、印象材を使わないため喉に印象材が流れて嘔吐反射が起こってしまったりすることもありませんし、お口の中に入るスキャンの先端部分は毎回交換を行なっておりますので、感染の心配もありません。